玄関先の言葉置き場

主にひらめき☆マンガ教室の感想用。メッセージ等はおたよりフォームへいただければ、配信でお返事します。

「4月1日のひとこと感想コーナー」のメモ #ひらめきマンガ

●このメモは、ひらめき☆マンガ教室第7期課題1ネームを締め切り時に読んで、次の日に放送用にとったメモです。いろいろとニュアンスが大事な内容だと思うので、ひとこと感想放送と合わせてお読みくださいね!

●現時点(最初に読んでから2週間くらい経っている)ではすでにメモと意見が変わっているところもあるのですが、放送内でこのメモも公開すると言いましたし、書いてしまった手前公開しないとむず痒いようなところもあって記事にしました。記事の公開順が前後してしまいましたが、この記事のメモが4月1日時点での感想、こちらの感想が一週間ほど経って4月6日~4月10日ごろにもう少しちゃんと考えて書いた感想です。

●「◎」の部分は、放送中に最低限ここだけ説明すればいいかなと考えていた部分で、実際に放送でお話した中心になっている内容です。(放送までに◎がどれか決まりきらずにそのままになっている作品もあります。)

●このメモは大塚が感想を捻出するためのアイデア出しの役割が強いメモです。ペンで書いていたときは言い回しを気にしていないところがあったのですが、肉筆の感じがなくなるとこの文面はちょっと抵抗があるぞと思って部分的に言い回しを変えているところがあります。本当はそのままの文面のほうがいいのではないかとは思ったのですが、あまり無理に載せるのも書いているこちらの精神衛生上よろしくないと思って変更しています。

●本当は実際の肉筆のメモをスキャンした画像も載せようかと思ったのですが、公開が遅くなってしまったのでとりあえずこのまま載せています。


メモ

アサイーうめぇさん「人間プログラム」
○主人公のモノローグの感情がちょっとわかっていない
○女装している天月君はかわいい
○主人公が人間なのかロボットなのか迷う(たぶんずっと人間?)
◎なにか考えている内容があることは感じる。それが知りたくなる作り。

どんどこすすむさん「サムライと漫画化志望」
○これはとてもよい。フリとオチがちゃんと考えられている。
○イマジナリーフレンドは消えたほうがよかったのか、と思いきや読者の声が入ってくるようになった象徴として残るところがいい。
○絵、演出がいい
◎読者としてはとてもうれしいマンガ。こういう作家さんなら応援したいな、と思った。

早起き村さん「距離」
○最初の2pの女の子がかわいい。
○ただ、男の人がちゃんと応えられていないように感じる。
◎男の人の描き方に余地があると思った。このマンガ、たぶん男が大事。

えぴのみすさん「板挟み社員」
○お話としては何か足りないような。でも、何か気になる。人の心に残るようなところがあるように感じる。
◎母親(異性)とその子どもがなにか心の療養になった、ということかなと思った。

星澤みとさん「reserved」
○全然内容はわからんかった
◎説明したくないけど伝えたいことがある、みたいなことなのか?と思った。

新川帆立さん「がんばれホタテちゃん」
○文字が多くて読みづらい
◎信者のような男に”話がつまらない”があって爆笑した。
○エッセイを読んだことがあってよく似た内容だったが、そっちではわからなかった温度感が感じられていい。

f/kさん「最近の私」
○好き。なんか心地よい。
○ただオチは弱いような。なにか着地が出来るといい。
○絵が気になる。ひょっとしたらかなりうまい人?
◎生活の生の感じが入っていていい。このキャラクターが本当に存在するのだ、という感じがする。

こまだ ほろさん「おでん」
○せんべいがわれて不安になるところでもっていかれた。先輩がめっちゃいい人なのも「自分もこんな相手がいたら」と心にきた。
○とにかく、先輩がいい。もう好き。作品の温度感がとてもいい。
◎一言で言うとめっちゃいい

ドガネさん「オレのタルパ」
○”タルパ”の存在が不気味。これは狙ってそうなったのか?
○イマジナリーフレンドが自分に予想外な行動をする、つまりタルパが急に自分になるところがいい。
◎この話でどういうことを伝えたいかがちょっとよくつかめていない。なんとなく、どうやったら自分を大切に出来るか、がテーマで、そこに快活さを組み込みたかったのだろうか、とは思う。
○なんだかこの作品を書いた人は悲しみを抱えているのだろう、と思った。

久留米さん「HAPPYBIRTHDAY自分」
○これはよかった。読んでいて「幸せ~」と思ったし、一発でこの作家さんのがファンになってしまった。
◎「人が愛されて育つ」ということが描かれているようで、なにか自分も幸せを分けてもらえたような気がした。
○ただ、欲をいうと主人公の中で完結しないお話だと、より広がりが感じられるかも(でもお父さんのキャラクターに気を使っていないところも、この作品のいいところだと思う)

くじくじらさん「チンかも」
○けっこう「これ読んで大丈夫な話か?」とおそるおそる読んだ。でも女装がかわいくて何かマイルドになっていて読めた感じがした。
◎女装して触られるとテレてしまう主人公がかわいい
○ただ、この友達が女装してチンチンをさわってくる、ということで主人公にどんな変化がもたらされたかがまだ足りないように感じる。逆に言えばそこまでちゃんと描けている。フィクションがある。

midoriさん「おもしろい人に会いたい☆」
○男性としては感想が難しいマンガ。でもいい内容だと思った。
○女風にいくときおしゃれをするかどうかが人によって違う、というところが面白かった。
○「女性の性の肯定」という所は考えさせるものがあった。たしかに、男だったら風俗に行って出てきて”ペカーッ”みたいな表現は許されている気がするが、女性はパートナーとの間でないと許されないな、と思う。
○YUさん、というやつは個人的にはあやしいヤツと思った。それもあって、最後の「おもしろいーどーしよー」という主人公の着地はちょっとピンと来ていない。ここがちゃんと描かれたらうれしいと思う。

夢叶羽どどどちゃんさん「前を向いて歩こう」
○女の子の裸がめちゃくちゃエロくてびびった。
○冒頭、状況がわかりづらい。主人公が誰なのか4pでやっとわかった。
○主人公がめちゃくちゃすなおなのがいい。
○ただ、話としては、何か状況の説明で終わっているような。ここから何か発展するところを思わず想像してしまった。エロマンガだったらセックスがあるからいいんだけど、セックスなしだと確かに難しい。

うとさん「推し活」
○”推し”と見てくだけた内容かと思いきや、しっかり社会的なテーマのある話で、なるほど、と納得。
○ほとんど悲観的じゃないところがいい。
◎この友だちがすげーいい友だちだと思った。こういうずけずけと心配したり文句を言ったりする友達、ほしい。

もろいさん「藁を編む」
※もろいさんごめんなさい!当日メモを忘れてしまっていたのでメモなしです!でも、たしか「自分にとってはちょっととっつきづらいお話だけど、これはこれでありだな」と思ったのだったと記憶しています。

福本眞久さん「ED人間マチアプ漂流」
○「息を止めて暮らしていたのかもしれない」というセリフが本当にいいと思った。作品が読者の苦痛や苦悩を肩代わりしてくれている、というタイプのマンガ。自分でも気づかないフリをしている苦しみや悲しみに自分の代わりに触れてくれている、と感じた。
○ただ、この男はなんでこれだけ女の子にモテているのかが気になる。あるいはモテる人間としてこの男をわざわざ描いて、それ以上説明していないのは何故か。このあたりはペンが入ってニュアンスが入ってくるとやっとわかることなのかも。
○個人的には、ああよかった、という安堵感のようなものがほしい。この主人公には報われてほしい。そのためには最後の女性が本当はどういうことをしてくれたのかがディティールとしてもう少しほくなるような。

太田ユータローさん「時は乱世」
○最初はちょっと硬いかとおもったけど、だんだん面白くなった。
○でもこのお話よく出来ているけど、まだ途中という感じがする。こっから先、主君の命にそむいたこの主人公がどうなるのか、どうするのかが読みたい。
○タイトルの出かたはわかりづらい
◎やってほしい展開をちゃんと用意してくれる(女の子のお父さんを助ける、主君の命令を破る)のがいい。他のマンガも読んでみたい。

さとりさん「ミニマリスト
○最初読んだときは「すげーいいまんが!赤ちゃんかわいい!」と思った。
○ただ、個人的に感想として何をどう伝えるべきか非常に困っている。いいづらいが奥さんがあまり画面に出てこないのは何故だろう、と思った。女性が旦那に本当はこうしてほしい、こうであってほしい、というところがあって描かれているように勘ぐってしまったのだと思う。でも自分で思うがあまりいい読み方ではない。
○この旦那さん、ちょっとかわいそうなのでは?と思ったのだと思う
◎二人で赤ちゃんかわいい、と幸せを共有しているシーンがあったら、何か心の底からこのマンガを喜べる気がする。

新森フクモさん「のれないレール」
○内容があって、どんなことが書かれているのか気になって読んだ。
◎普通の感想だけど、本当に”普通”に生きていくことって大変だと思った。それに、自分は人生をドロップアウトしたような所があって、普通ではないことに慣れてしまっているけど、本当は人はそういう慣れを知らず、真っすぐ前を向いているべきだし、そうあってほしいと思った。
○ただ、文字が多くて読むのはたいへん。ネームだからかな。

しのののさん「生真面目の悶々」
◎なにか、すごくすなおに描かれているところを感じ、読んでいて気が抜けた。なので良かった。
○ただ、お話としては急に終わった感。友達が出てくるところがいいところではないかと思う。そこに強調があったらうれしいのかな?
○絵柄はけっこう好き

シンシンさん「ひし餅はお好き?」
◎なんかみくるちゃんがすごくいい。これは性的なマンガだと思った。好き。
○みくるちゃんの家で自分もドキドキしたい。
○ただお話としては途中で終わってしまった感。やはりみくるちゃんの家にお持ち帰りされる主人公の童貞感、みたいなものが読みたいのでは。いや、私は読みたい!

えすけいさん「カーテンコールは終わった」
○この絵柄、もうこれだけで読んでしまうと思った
◎タイチがすごくかわいい。最初は女性キャラだと思った。男だったけどでもかわいい。
○オチはちょっと急。それまでなかった話題が出てきてはてな、となった。ここは、個人的には底までの要素でなんらかお話をまとめてほしいように感じる。

tomikashiさん「さいはてから引き返して…」
○さすがにちょっと文字が読みづらいな。
◎内容があまりわかっていないが、キャラクターがそれぞれ魅力があるように思う。だからこそもう少し、特定のだれかと主人公のかかわりの部分が見てみたいと思ったかな?

かきもとUさん「生存確認」
○なにかうまくいっていないような感じがした。すごくよくできているだけに。
◎内容を読んで、ひょっとしたら、友人や同級生の急死がうまく心の整理がつかない、ということが本当はあって描かれた内容なんじゃないか、と思わず思った。
○だからこそ、友人が事故で亡くなったことへのリアクションの部分は不足を感じる。

二兎たまむさん「こうして痩せました」
◎まわりのマンガを読むと、一人だけハッキリとギャグコメディをやっていて気に入った。
○ただ、このマンガはマンガ教室に来ますマンガになっているところがあんまり面白くなかった。マンガ教室マンガはやめましょうってわざわざあったのに!たしかに”さやわか先生”のスタンドは面白いけども。
○エネルギー弾を即決するところは笑った。気が抜ける。ここもうちょい自信をもって笑わせてくれたらうれしいと思う。

夢野ボムさん「全然平気!」
○この話はよかった。ちょっと予想外なところがあってお話として楽しめた。
○いや、本当にいいと思う。自分よりもフィクションというものの本質をとらえている作家さんだと思った。今後のマンガもとても楽しみ。

夕波とんぼさん「パスボール」
◎少年2人がかわいいというか、なんだか性的で好き。
○なので途中で大人になって、ああ、大人になっちゃったあ、って思った。
○少年時代がなんだかウェットでちょっと不穏、という所がよかったところだったけども、その前フリが終わり方とどう関係しているのかがちょっとよくつかめなかった。

yxudonさん「おかえり十五歳」
○絵がきれいで、うわーいい、と思った。
◎SFもよくできているんだけど、ただ、現在の私に未来の私がなにかを説得される、というところは読んでいてよくわからず、もっと説明がほしいと思った部分。
○中国の方のようで、自分が少しずつ感性が読み取れていないところがあるように思う。そこがどうこれからすり合わせがおきていくのか、という所が非常に楽しみ。

zinbeiさん「人間一回目の比較的スムーズな旅」
○マンガの画面作りのレベルが高くてすげーと思った。
○なんだけど、お話というか、要素の組み込み方はちょっととっちらかっているような。「人間一回目」というフレーズがきちっと回収されていないような感じがする。
◎これはこれでいいマンガなんだけど、とりあえず課題に答えているという感じもする。とはいえ、気合が入りすぎていないような所も実は読みやすい、触れやすい、油断させるような所があることも感じられて、簡単には言えないと思った。
○単にレベルが高いようで、実は手ごわい作品のように思う。いや、難しく考えすぎかな?

佐原もやさん「なんでも」(※あとからメモの抜けに気づいて後ろに追加したので、その順番で載せています)
○実際に言われたことについて、作者が考えたり悩んだりしながら描いているようなところがある作品だと思った。対象にしている悩み「変わった」「馬鹿にしている」は個人的にも気になる内容。
◎ただ主人公のどこが「馬鹿にしている」のかはパッと見ではよくわからない。ひょっとしたら友人のほうが何かおかしいことを言っているのでは?とすら思う。ここの説得力が出てくると理解がスムーズになるのではないか。