感想あげておきます。掲載順は名簿順です。残りの作品についての感想はまた後日書きます。全作品感想書きました。よろしくお願いします。大塚
最終更新:2022/11/02/06:43
全10作品感想
nonakaさん「タイムライン」
このマンガはさくさく読むことができマンガとしては申し分ないと思ったのだが、さやちゃんと吉岡先輩の別れうんぬんのエピソードとしてはあまり関心を持たなかった作品だった。例えば、最後のページでさやちゃんの内心が語られるところで、これは別に吉岡先輩の視点の物語ではなかったのかと思ったりなど、うまく話の展開に気持ちが乗れなかった部分がある、という感想。ただそれとはまったく別に各要素がしっかり描かれているところがいい。スク水、卒業、キャラの乗った女子たち…よくもわるくもイラストを眺めているような快感があると思った。
はねむらさん「ギリギリ魔法少女☆ここあちゃん」
ギリギリ魔法少女☆ここあちゃん | 超・ひらめき☆マンガ家育成サイト
カラッとしていてバカな話でよかった。オチ周りの展開がネームからさらに整理されているところもよかったが、7pのここあちゃんの表情がとてもよい。がんばって描いているなと思う。ネームの時に比べてエロよりもシュールが先だつ印象で、スッキリ読めた。
葉野 赤さん「カクニン」
話のボリュームに対して絵のタッチの軽さが合っていて、低カロリーに読めたところが好ましいと思った。ただお話としては1pの導入がわかりづらいようにも思う。二人ともタバコを吸っていて鏡のような配置をされているためかキャラクターの区別が最後まであまりつかなかった。先輩を指して「確認魔」とまで言わせるならそれを示す情報がもう少し用意されていると説得力があるのかな、などと思う。
かわじろうさん「下校」
14,15pの見開きがいい。鬱屈しているときは雨で、解放感があるときは大ゴマで晴れという演出に、そうそうこれがマンガで読みたい気持ちいいやつ、と思った。それと変な感想だが、ネームの時は登場人物たちが小学校高学年(おそらく6年生)だと思っていたのだが、服装を見た感じ中学生の設定らしい。小学生がちょっとませていてあいあい傘を確認する、という内容に見えていたので、そこが一番読み味が変わった部分だった。
qjinさん「聖痕」
個人的には内容はついていけないところがあるが、しかしよいことを描いている作品だと思う。謎のパワーを感じる。単にわたしが無知なのかもしれない。ちなみに単純な知識欲として、お互いの素も裏もわかっているうえでSMとメンタルクリニックの客としてやってきている、という二人の関係は、どの程度現実的にありえる設定なのだろう、ということは気になる。デフォルメが効いているようで、しかし意外に現実について描いている作品なのだ、という印象がある。
滑川王手さん「デッドラインシーパラダイス」
デッドラインシーパラダイス | 超・ひらめき☆マンガ家育成サイト
話の内容がどうのではなく、場面がどんどん展開していくところを眺めているだけで楽しい。荒唐無稽な内容だがその分舵取りをしっかりしてもらえているようで、読んでいて安心感がある。本当はこういうわけがわからないものを頑張って整理したような作品こそを教室ではたくさん読みたいな、と思う作品だ。
鷹鯛ひさしさん「しんりけん」
普通によい作品だったが、個人的にはもっと大学生要素を追加してもらえると嬉しかったかもしれない。どのくらいの偏差値の大学なのかとか、どの町にある大学かとか、そういった情報があるとより主人公のおかれている状況に親近感が沸いたように思う。ちなみに部分的には5pの先輩の立ち姿がなんとなく妖怪のようないで立ちでにゅっとしているところがよかった。主人公がかどわかされるにふさわしい女性として登場していると思う。
いとしろ たかやさん「ストーカーとオタクギャル」
ストーカーとオタクギャル | 超・ひらめき☆マンガ家育成サイト
この作品はマンガとしてよくかけていると思うのだが、わたしと作品の相性の問題もあってか、主人公にも相手の男性にもストレスがかかった作品だった。ページの都合で端折ったのではないかとも思えるが、もう少し二人のキャラクターの魅力が描かれていると、この作品を通して伝えたかったことが見えたのだと思う。
現実でもそうだと思うが、人の魅力とは必ずしも正しい部分や人間としての強さから受け取るわけではないと思う。この作品を読んでいて、ダメなものをダメなまま受け入れた先に人間関係が育まれたらそんなにうれしいことはないだろうなと想像した。
谷なすびさん「ドキドキアクシデント」
全編を通して不穏な感じが漂っていて雰囲気がよい。勝手な感想を言うと、オチではもう一度主人公を危険な目に合わせてもよかったのではないかとも思う。この作品はこれはこれで完結していると思うが、全体に漂う暗い思春期感やこの女の子の妙なかわいさはもっともっと膨らんだ形を読んでみたいと思った。
つりばし わたるさん「となりの女子大生にオタ活がばれてマンガを教えることになった件」
隣の女子大生にオタ活がばれてマンガを教えることになった件 | 超・ひらめき☆マンガ家育成サイト
隣の家の女の子と漫画づくりを通じて仲良くなる(しかしあまり恋愛的ではない)という設定や、女の子が嘘をついていたけど主人公がそれを受け入れるという話の流れ自体の面白さがある作品だと思う。あとは、もう少し画面に動きがあったり文字ベースではない図像での状況の説明がされるとよくなっていくのだろう。キャラクターの描き方も向きや表情など、絵的に頑張っている。最初の完成稿で大変だったと思うが、ちゃんと面白くできていると思う。